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2010年12月19日 (日)

「沈まぬ太陽」-香川照之と同じ時代を生きる幸福-

渡辺謙は、画面に映える。歩き方も眉間のしわも、鋭い目線も、全て、彼の映画スターらしさを見せつける要素だ。世界に通ずる大スター。見ていて安心する。

そんな彼が演じる恩地は、見ていてつらくなるほど、会社の犠牲になった人生を送る。山崎豊子の原作を読んだ時にも感じたが、なぜ、彼は会社を辞めないのだろう、と強く疑問に思った。これだけの辛苦をなめさせられたら、今の時代、絶対転職するだろう。何度も何度も住むのが大変そうな国にばかり転勤させられ、家族とも離れ離れで生活することを余儀なくされ、なぜ、あの航空会社に居続けることができたのか!?彼の味わった苦しさの100万分の1の苦しさ一回で、私なら辞表をたたきつけて辞職しているであろう。

しかし、見ていてもっとつらいのは、香川照之演じる八木和夫の方だ。労働組合での活動のせいで、窓際的な仕事においやられ、挙句の果てには不正行為までさせられ(その記録をつけていた彼の手帳は何冊もあったので、「何年も」その行為をさせられていた設定だろう)、思いつめた彼はどんどん焦燥していく。弱々しくなる八木を、本当につらそうに演じる、香川。この人、東大を卒業している。エリートだ。だが、弱々しい役、汚らしい役、苦しむ役、ものすごくうまい!!香川照之をリアルタイムで追っていくことができる私達は幸福なジェネレーションだ。彼がスクリーンに存在するだけで、「この映画は大丈夫だ」という感覚になる。ケビン・スペイシー的存在(私にとってだが)だ。

それにしても、若いころの恩地のとき、かつらだと思うのだが、渡辺謙が不自然な髪型をしていた。メイクも眉毛とかの書き方が不自然な気がしたが、気のせいか??

圭子

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