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2010年12月24日 (金)

「蒲田行進曲」-風間杜夫がこんなにカッコイイなんて-

昔子供の頃テレビで見たはず。なのに、多分全く理解できていなかったのか、今回「蒲田行進曲」を見直して、まるで初めて見たような感覚だった。子供には、ヤスのせつなさ、小夏のけなげさ、銀ちゃんのジレンマを何一つ理解できていなかったと思う。今、40歳を過ぎて見て、主人公たちの設定年齢よりも歳を取っているであろう私は、それぞれのキャラクターのつらさを共感した。

風間杜夫は、「新撰組」の土方役を演じる映画俳優。輝いている。大げさなしゃべり方、わがままなモテ男。今、こんな華やかな役を嫌みなく演じることができる俳優、いるだろうか?先日「インスタント沼」で風変わりな骨董品屋を演じていた風間だが、今もなお、かっこいい。すごい。ずっとかっこいい風間だが、「銀ちゃん」の風間は、もう、昔のイタリア映画にでも出てきそうな、ぎんぎらぎんのカッコよさ。ずるくて、こういう人を好きになってしまうと女性としては困ってしまうのだが、いかんせん、こういう男に、私達は惹かれてしまうのだ・・・

そして、平田満演じる「ヤス」。大部屋俳優で、銀ちゃんのためなら死んでもいいと思っている。この映画のときに、30歳前だ。平田満はものすごい運動神経を発揮している。学生時代につかこうへいと出会っているらしい。彼のつかこうへい作品をもっともっと見てみたい。本作の「階段落ち」に至るまでの心の葛藤を演じるシーンでは、怖いほどの迫力だった。

かわいく健気な落ち目女優「小夏」を、最高に美しい松坂慶子が熱演。はっきり言って、こんな美しい女優はいない。この映画での松坂慶子に相当するような美人は現在の映画界にはいないと思う。小夏の印象的なシーンは、捨てられた後、元恋人の銀ちゃんのマンションに合いカギを返しに行くのだが、荒れ放題(銀ちゃんの新しい彼女は掃除嫌い)の部屋をすっかりきれいに片づける、泣きながら。わりと派手な風貌の女優なのに、掃除をきちんとできる生活感のある役柄の小夏。こんないい女の小夏を捨てた銀ちゃん、馬鹿野郎!!ところで、松坂慶子も「インスタント沼」に出ている。感慨深い。

階段落ちの前日、気分が荒れているヤスが小夏と住むマンションをめちゃめちゃにするシーンがあるが、そのシーンで、マンションなのに、部屋に「囲炉裏」があるのを発見。こういうマンション、昔存在していたのか!!?

映画のラストでメタフィクション的な演出がある。よくよく考えたら、このエンディングは非常に成功していると思う。だって、ヤスと小夏と赤ちゃんで「これからは幸せに頑張ろうな」みたいなシーンで終わったら、現実的すぎる。やはり、映画って夢物語なんだ、今まであなたが見てきたもの、全て、華麗な夢物語なんですよ、と思わせてくれた方が、粋だ。とても粋な映画だった。すかっとした。

圭子

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