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2011年3月 6日 (日)

「恋のゆくえ/ファビュラス・ベイカー・ボーイズ」-男は男くさく、女はオンナらしく-

1989年の映画だ。昨年のアカデミー主演男優賞受賞者、ジェフ・ブリッジスの若い頃を見てみたく、レンタルしてみた。40歳の頃の、気絶するほど格好いい若きブリッジスが堪能できる。

時期的に、大学2年生か3年生の頃の映画だが、当時は「大人っぽい映画かな、ジャズだし・・・」と思い、見なかった。多分学生の時見ても、この大人の世界は理解できなかっただろうし、40代の今見て、ちょうど良いと思った。ただ、この映画の登場人物たちと同世代位になった自分は、登場人物たちのような大人らしい人生をおくっていないのが事実だ。いつになったらミシェル・ファイファー(演じるスージー)のような大人になれるのか、一生なれないのか、などいろいろと考えさせられる。

この作品を(見てはいないが)知った時に、映画のポスターから勝手に想像していたのは、ボー&ジェフ・ブリッジス兄弟演じるジャズメンが、バンドメンバーの美人シンガー(ファイファー)をそれぞれ好きになってしまい、兄弟仲にひびが入る、そしてシンガーはどちらともくっつくことなく去っていく、というような哀愁の恋の物語、というものだった。しかし、実際は、そのような「三角関係」などはなく、ジェフ演じるジャックとミシェル・ファイファー演じるスージー・ダイヤモンドのさりげなく始まりさりげなく終わる(か、「その後」に何かがあるかは曖昧に終わる)恋はあれど、中心は、紆余曲折はあれど、ショービジネスで長年二人で生き残っていた兄弟の音楽に対する取り組み方、生き様を描いている、「兄弟愛」ストーリーだった。

この兄弟愛を実際の兄弟であるボーとジェフが演じているので、嘘のない、リアルな描き方になっている。(二人の大喧嘩のシーンは、本気で兄弟喧嘩しているようでかなりの迫力だ。そのシーンで一瞬カメラマンが画面に映ってしまっている箇所がある。要注意!)兄弟や親子の俳優が実際の家族を演じると、そこにリアル感が出るので、私は結構好きだ。「ウォール街」でマーティン・シーンとチャーリー・シーンが演じてた親子も、あの二人でないとあそこまで感動は呼ばなかったかもしれない。息の合い方がすごいので。

さて、ボーとジェフだが、兄ボーは野菜でたとえると「かぼちゃ」、弟ジェフは「人参」。どちらもカロテン豊富な点はよく似ているが、醸し出す雰囲気がかなり違う。ボーは本作の役柄では「ファミリーマン」「安定」「堅実」というタイプで、弟のジェフは「オンナにモテモテ」「後ろ姿がせつない」「孤独」というタイプ。この原因は・・・ボーの優しそうな丸顔と、ジェフのシャープな面長が原因ではなかろうか!?と思い、彼らの親であるロイド・ブリッジス(俳優)の写真を探すと、かなりの面長。そして母親で女優の、ドロシー・ブリッジスの写真を探すと、丸顔。きっと、ボーは母親似、ジェフは父親似、になったのであろう。

劇中では二人でピアノを弾き、歌う。息の合った兄弟。兄弟がいない一人っ子の私は、かなりうらやましくなった。

80年代の映画を見ていていつも思うことは、「セリフ量があまり多すぎないので、理解がしやすい」という点と、「男女が自然だ=男は男らしく、女は女らしい」という基本的なことだ。特に後者だが、映画の中だけではなく、きっと昔は社会で男と女の役割が今よりもきちんと分かれていて、男は男くさいのが受け入れられていて、女はセクシーで女らしいタイプが受け入れられていたのだと思う。そんなシンプルな世の中も捨てたものではないのでは?と再確認させられる。現代は、男も女もボーダーがなくなってきている。中性的なタイプの男性もいるだろうし、女性が女らしい格好をするのは「ダサい」「古臭い」と思われるかもしれない。スカートをはく男性もいるだろうし、女らしさを否定して生きる女性もいるだろう。さまざまなタイプの人々が自由に暮らせる時代も素晴しいが、肩で風を切る男くさいジェフ・ブリッジスと、いまどき見たことのないほどの真っ赤なルージュで色っぽくジャズを(ふきかえなしで!)歌うファイファーを見ていると、「男には男の役割、女には女の役割が、この世にはあるのかも」という古典的な考えさえ頭をもたげた。

圭子

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