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2011年5月12日 (木)

「シングルマン」-大丈夫、一つの愛を失っても、また別の愛に救われるから-

コリン・ファースの薄い唇って、本当にいいな、と見入ってしまった。コリン・ファース好きなら、ほぼ全シーンで彼を堪能できるので、最高の映画である。

長年の恋人ジムを交通事故で失ってから、生きる気力のなくなった大学教授のジョージの、「もう死んでやる」と決心した一日の様子を描いている。ジョージの、ジムとの思い出の日々も回想シーンで描かれるし、また、希望を失いつつも新しい人間関係をはぐくむ姿も描かれる。一瞬たりとも無駄なシーンがない。

事故死したジムを演じるのは、この世にこんな完璧な男はいるのか?と信じがたい美しさのマシュー・グッド(Matthew Goode)。「Brideshead Revisted」(邦題は「情愛と友情」という、「情」が重なっていて、ややしつこい感じだが・・・)のチャールズ役のときも美しかった。今回は、さらに美しさパワーアップ。トム・フォードの美的世界に最高にマッチする色気だった。マシュー・グッドのお肌つるつるの美しさは、「アメリカン・サイコ」のパット・ベイトマン(役のクリスチャン・ベール)並だ。

ジョージ(コリン・ファース)は、死を意識しつつも、人生をがらっと変えてくれそうな新鮮な存在であるケニーと出会う。(ケニーだけではなく、コンビニのような場所で恐ろしいほどのイケメンスペイン人とも、いい感じで、出会う!)ケニーは大学の生徒だ。なんとこのケニーを演じるのが、「アバウト・ア・ボーイ」でヒュー・グラントと仲良くなった男の子マーカスの役を演じていた(当時)子役のニコラス・ホルトなのだ!!丸顔で、ちょっとふっくらした男の子だったのに、今やすっかりきれいな青年になっている。こりゃ、私も年取るわけだな、子供がこんなに背が伸びて、モデルみたいな大人に成長するんだもの、こっちも白髪が増えるわけだ。

面白いことに、映画の主要な役を演じるマシュー・グッドもニコラス・ホルトもイギリス人なのに、アメリカ人役。そして、ジョージの友人チャーリー役のジュリアン・ムーアは逆に、アメリカ人なのに、イギリス人役。もう、国籍などの境界はぼんやりしてきているのかもしれない、映画界は。

さすが、トム・フォードだ、とうならせるシーンが多々ある。ファッションの世界の帝王なので、何かと美しい。コリン・ファースの衣装はトム・フォードデザインのものらしい。シャツもジャケットもパンツも、コリンをスリムに見せている。ジョージが死を意識し、遺書などを用意するシーンでバックに流れるのはカタラーニのオペラ「La Wally」だ。この曲は、死を覚悟した娘が歌う悲しい歌だが、メロディーに盛り上がりもあり、高揚感もある。こういう曲をかけながら死の準備をする、という設定。とても美しいシーンだ。あと、ジュリアン・ムーアがアイラインをひいているシーンの彼女の目のドアップ。アートの世界だ。

コリン・ファースの映画デビュー作「アナザー・カントリー」をまた見て、彼を復習しようと思う。「アナカン」もだし、「モーリス」もそうだ。本作もそうだが、ゲイがテーマの映画を見ると、人を愛することの素晴らしさと悲しさと難しさを見終わった後じんわりと考えてしまう。

本作で映画監督デビューとなったトム・フォード。彼のデザインする服やメガネを改めて調べたが、男が本当に恰好よく見える究極のファッションを生み出している。こういうスーツを着ると、人生変わるだろうな。いつか、ものすごく無理をして、伊勢丹メンズ館で、スーツを愛する夫に買ってあげたいと、ひそかに思ってしまった・・・ (まずは、メガネくらいから、か。)

圭子

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