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2011年6月14日 (火)

「小さな恋のメロディ」-大人だって本当はシンプルに生きたいよ-

好きな子がいる。その子とずっと一緒にいたいから結婚したい。僕たち結婚したいんです!ダニーとメロディは11歳。誰も彼らを止められない。

子供の頃見たきりなのでディテールはほとんど覚えていなかった。ダニーとメロディがお墓デートを楽しむシーンだけは妙に覚えていたが、その他の数ある社会的イッシュー(学校のキリスト教の授業の前に先生が「ユダヤ教の子は自習しに行きなさい」と指示したり、予習せずラテン語がうまくできなかった子を体罰したり、貧しい身なりのダニーの友人オーンショーを見るダニーの母親の目が差別的だったり)を改めて再確認した。大人ってイヤだな、という子供目線をここまで描けるアラン・パーカー(本作脚本家デビュー!)はほぼ、「謎」だ。子供よりも純粋な目線を持っていたのかもしれない。

この映画で大人はことごとく醜く描かれ、子供は痛いほど美しく描かれている。だが、大人になることは醜いだけのことなら、大人たちは何を望みに生きていけばいいのだろう?もうダニーやメロディの四倍も生きてしまった私は、次のトロッコ(人生後半を生き続ける活力)を待ちわびながら途方に暮れる。

本当は大人だって、シンプルに生きたい。好きな人と一緒にいるために、全てを捨てて逃げたいときもある。しかし、醜い大人は、大人の世界で、嘘をつきながら、電気代の心配をしながら、持病や老化とつき合いながら、様々なものに折り合いをつけて生きなければいけない。絶望的になりそうな夜には、子供の純粋さに畏敬の念を抱きながらメロディになった気分でバレエを踊りたい・・・

1971年作品だが、ダニーのお母さん役の人、「トッツィー」のときのダスティン・ホフマンそっくりである・・・ 髪型のボリュームがすごい。お母さん、お父さん、ダニーがキッチンにいるシーン、なぜか「時計じかけのオレンジ」のあるシーンを思い出した。アレックスのお父さん、お母さんがキッチンの小さなテーブルで息子のことを心配して話し合っているシーンだ。構図的に同じだ。(「小さな恋のメロディ」ではダニーとお父さんが向かい合って座っている。「オレンジ」の方は、お父さんとお母さんが同じ構図で座っている。)この二つの映画、ともに1971年作品であり、ともにロンドンが舞台である。テーマは全く違うが、ファッションのテイストや映画から匂ってくる雰囲気は共通するものがある。

メロディが金魚を持ってロンドンの町に繰り出すシーンで着ている上着、日本のちゃんちゃんこ風なのが、すごく可愛い。

この映画は公開時、本国イギリスやアメリカでは大コケだったらしいが、日本と南米で異様にヒット、という怪現象を起こしたとのこと。70年代の日本人のメンタリティに合っていたのか、邦題のロマンチックさが原因か。

ダニーとメロディがトロッコで行く先は、「現実」「悲哀」「妥協」のうごめく大人地獄かもしれない。しかし、トロッコの到着地点なんてどうでもいいじゃないか!今、僕たち二人が、幸せならば!!

圭子

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