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2011年7月 2日 (土)

「アナとオットー」-猛暑を乗り切る青さ-

アナ(ANA)とオットー(OTTO)の二人の視点から描かれる、「偶然」に満ちた物語。1998年の作品だ。

スペイン映画なのだが、画面の青が強く強調されていて、後半に出てくる北極圏のシーンの前から、まるで北欧映画のような印象を与える。暑苦しさのない映画だ。猛暑で節電の今年の夏にぴったりの映画。

アナとオットーは子供のころ、突然「兄妹」になる。アナの父親が亡くなり、オットーの父親は妻と別れているので、そんな二人が学校の子供のお迎えタイムに出会うことで、急接近する。次第に、アナ、オットー、そしてそれぞれの親はともに暮らすようになる。出会った瞬間から運命的なものを感じていたアナとオットーは、密かに愛しあうようになる。

アナ、オットーの場合は子供時代、少し成長した子供時代、成年時代、を別々の俳優が演じる。子供時代のころから、親に対する態度など、非常に大人びている。親も子供相手、というより対等な態度で接している。ヨーロッパやアメリカの映画を見るといつも思うことだ。子供のころから容赦なく大人の感覚を持つことを要求される社会なのかもしれない。アナもオットーも、見た感じ高校生くらいの時点からベッドをともにして、大人のようにキスをする。親を演じる俳優は、映画を通してずっと同じ俳優だ。まったく不自然さがなかった。

成年時代のオットーを演じるフェレ・マルティネスが、よい。程よく面長で、プライマル・スクリームのボビー・ギレスピーに似た匂いを感じる。スペイン人だが、アントニオ・バンデラスのような「汗だく感」がないので、しつこいようだが、節電の今年の夏にちょうどよい。

アナの成年時代役はナイワ・ニムリという、大きな目が特徴的な女優が演じている。ラスト近くのショートカット時期の髪型が似合いすぎ。彼女とフェレ・マルティネスのベッド下でのキスシーンは映画史上最高に美しい(と私は思う)。

大きな大きなアナの瞳の中に、よく見るとオットーの顔が映っている。映画の最初のシーンと、映画のラストのシーンだ。このオットーの表情の意味は、映画を見終わった後で解明される。アナの瞳からは、愛するオットーだけを見つめる幸せで、涙があふれている・・・

圭子

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