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2011年7月20日 (水)

「プリシラ」V.S.「イギリスから来た男」-どっちのテレンス・スタンプがお好き?-

1990年代半ばに、一時期イギリスでABBAとオーストラリア映画が流行した記憶がある。「プリシラ」、そして同時期流行った「ミュリエルの結婚」は両方ともABBAを扱っているオーストラリア映画だ。ちょうどその頃イギリスに住んでいたので、懐かしさを味わうために久々に「プリシラ」を借りて見た。3人のドラッグクィーンのロードムービーである。1994年作品。

約15年ぶりに見直して、再確認できたのは、バーナデット役のテレンス・スタンプの品の良さと、ガイ・ピアースの芸達者ぶりだ。

テレンス・スタンプに関しては、小走りに走る姿、砂漠の中でもきちんと身だしなみを整え、メイクを直す仕草、すべて「女」だ。全くもって、尊敬に値する演技だ。タキシードもドラッグクイーンの衣装も「両方」似合う俳優はそんなに多くない。いつまでもカッコいいままのテレンス・スタンプに乾杯。

ガイ・ピアース演じるフェリシアは、基本的にいつも上半身裸である。体の動きも、顔の表情も、話し方も、全て計算されている。非常に美しい。化粧ののりもよい。見ていて気持ちがよくなる。「L.A.コンフィデンシャル」の数年前のピアース。まるで別人だ。

主役的存在、ミッチ役のヒューゴ・ウィーヴィングは、父親としての役割に対する葛藤を持つ複雑な役を好演している。(ドラッグクイーンを父に持つ息子が、父親の「職業」や「個性」に対し、全く偏見を持っていないことを示すシーンが素敵だ。)

砂漠の中を走るおんぼろバス。その屋根の上にきらびやかな衣装を着て口パクで歌うフェリシア。この幻想的な美しさを久しぶりに見るために本作を借りた。リバイバルで映画館で上映してほしい。大きなスクリーンで見たい、あまりにも美しいシーンだ。

もうひとつのテレンス・スタンプ90年代作品の「イギリスから来た男」を「プリシラ」の翌日に見た。これはまた、テレンス・スタンプファンのために作られたような作品だ。約1時間半、ほぼずっと渋いテレンス・スタンプを堪能することができる、そして、おまけに、彼自身の若いころの映画のシーンが効果的に使用されていて、スタンプの今昔美物語を楽しむことができるのだ。

ソダーバーグ監督の、「復讐もの」だ。

テレンス・スタンプって左利きなんだな、ということを発見した映画である。(スタンプ演じるウィルソンの銃の構え方、そして、エンディングで「Poor Cow」(邦題「夜空に星のあるように」)からのシーンが流れるときのスタンプのギターの弾き方から分かる。)

いい男は、いくつになってもいい男だ。若いころのスタンプは、今で言う、ジュード・ロウのようなタイプだった。綺麗で綺麗で、王子様のような。あさって7月22日で73歳になるスタンプは、顔の皺さえセクシーな「いけてるオヤジ」だ。

圭子

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