« Lovely job! Google rules! | トップページ | いろいろお土産ディナー »

2011年9月 6日 (火)

「汚れた血」-アレックス3部作2番目の、「疾走する愛」-

ざっくりと見る映画ではない。ディテールを楽しむ映画だ。ビノシュの髪の毛がベッドに落ちていて、それをひろい上げるドニ・ラヴァンの指のアップ。ビノシュが鼻をかんだ後のクシャクシャになった紙のカラフルさ。バイクの上の天使、ジュリー・デルピーの靴の汚れ。ひとつひとつのシーンが、まるでフェルメールの絵のように美しい。

本作は愛のない性交により感染するSTBOという病や、その感染症に対するワクチンをめぐる犯罪、そして地球に近づくハレー彗星による異常な暑さ、などいろいろあるが、とどのつまりは「愛」がテーマである。

主人公アレックス(ラヴァン)の、老ギャングマルクの情婦アンナ(ビノシュ)に対する愛、そしてアレックスを愛す天使のようなリーズ(デルピー)の、アレックスに対する報われない愛、アンナのマルク(ミシェル・ピコリ)に対する愛、が絡み合った、疾走する愛の映画だ。

当時のビノシュは監督のレオス・カラックスの恋人だった。(カラックス自身もアンナをのぞき見する変態風の役でカメオ出演している。)自分の恋人の美しさをこれでもかとスクリーンにたたきつけるカラックス。

この映画は1986年作品だ。学生のとき、大流行していて、ビノシュみたいに、ひゅーっと前髪を息で吹き上げるのが、(自分の中で)一時はやった。ビノシュが神のように美しい映画。そして、ジュリー・デルピーも、神だ。デルピーが、「どん!」とメトロのドアにぶつかったときの顔は、永遠に忘れられない。

本作も何度も何度も繰り返し見たお気に入りだが、カラックスの「アレックス3部作」の中では、「ボーイ・ミーツ・ガール」が一番好きだ。「ボーイ・ミーツ・ガール」で、アレックスを虜にするミレーユ・ペリエは、本作では赤ちゃんのようなアレックスを両手を広げて導く母のような象徴的存在として、印象深いシーンを演じている。

それにしても、フランスの恋人たちはこのように、囁くように話すのか!?と毎度毎度、冒頭のリーズとアレックスの森の中のデートのシーンで感動する。どうなっているんだ。フランス人!

Dscn0106


(写真:2006年1月2日、パリ、メトロ「Pasteur」駅ホームにて。「汚れた血」アレックスのお父さんが謎の死を遂げるシーンと同じショットの亮一の後頭部の図)

圭子

|

« Lovely job! Google rules! | トップページ | いろいろお土産ディナー »

映画・テレビ」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 「汚れた血」-アレックス3部作2番目の、「疾走する愛」-:

» ハウスクリーニング全般 Witch House ウィッチハウス [Witch House ウィッチハウス]
お掃除、お部屋のコーディネート、KEA家具のご相談、各種ご依頼、お見積りなど、お問い合わせはお気軽にどうぞ! [続きを読む]

受信: 2011年9月 6日 (火) 19時54分

« Lovely job! Google rules! | トップページ | いろいろお土産ディナー »