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2011年10月 8日 (土)

「ツーリスト」-昔の映画みたいに、化粧が濃い・・・-

「善き人のためのソナタ」のフローリアン・ヘンケル・フォン・ドナースマルク(長い!)監督の最新作、「ツーリスト」だが、さすがだ。アンジェリーナ・ジョリーとジョニー・デップの豪華ハリウッドスターの共演、といっても、そんな彼らだけに頼っていいるミーハーな映画ではなく、落ち着いた重厚な匂いさえする、秀作だった。

ミステリーだ。アンジェリーナ・ジョリー演じるお金持ち美女エリーズは、パリからヴェネツィアに向かう電車の中で、ぼんやりした感じの「普通の人」、フランク(デップ)に出会う。そして謎めいたエリーズに誘われるまま、フランクは豪華ホテル「ダニエリ」にチェックインし・・・ そして、わけが分からないままフランクは、なぜか命を狙われる羽目に!

ジョリーは謎めいた富豪の女役(それも、「イギリス人」役!)。パリからヴェネツィアに移動して、舞踏会で強烈なドレスや盛りに盛ったヘアスタイルにしても、まったく違和感のない風貌で、ああ、こんな恰好、ほかの人がしても「お笑い」になってしまうのに、この人の存在感ってすごいな、と感心した。本作のジョリーのアイメイクが強烈。フェリーニの映画に出てくる女優(クラウディア・カルディナーレやサンドラ・ミーロなど)のように、今どきの人がしないようなレトロなメイクだった。彼女がエリーズ役で、適役だ。

ヴェネツィア、ミステリー、という要素からか、ニコラス・ローグの「赤い影」を思い出させるシーンもあった。ジョリーがフードをかぶって運河をボードで移動し、謎めいた表情で振り向くシーンだ。

同じく、「数学の先生」には見えない、謎めいた「ツーリスト」役のデップも適役。役作りなのか、いつもよりもやや太っているデップ。

主役の二人も光っているが、脇を固めるスコットランドヤード(ロンドン警視庁)のチームが、さらに魅力的だ。警部役のポール・ベタニーとその上司の主任警部役、ティモシー・ダルトン。

ベタニーは、声がいい。「アイアンマン」でも声の出演(人工知能の声)をしているが、この人は「声の仕事」も今後来るだろうな、と思う。(「美の巨人たち」の小林薫のように・・・)顔は、なんとなく「爬虫類」をほうふつとさせ、実は昔はちょっと苦手だったのだが、私も好みが変わったのかな。最近はこのポール・ベタニーのような爬虫類系の変わった顔の人も悪くはない、と思うようになってきた。(「爬虫類系」と言っても、ベタニー以外に名前が浮かばないが・・・あ、長谷川博己もいた!彼もいい!)ベタニー演じるアチソン警部は、ほんまにスコットランドヤードか?と突っ込みを入れたくなるような、ドジ多発の役で、いつになくかわいい。

1983年のBBCのドラマ版「ジェーン・エア」でロチェスター役をティモシー・ダルトンが演じているのだが、そのビデオを大学の英語の授業で使っていた。強烈なドラマだった・・・ かつてふさふさだった髪も薄くなっているが、現在のダルトンの、渋くイケていること!本作では、出番は少ないが、一番カッコイイ役は彼の演じるジョーンズ主任警部だった。昔イギリス人の友達が、「なんやかんや言っても、ダルトンのボンドが一番ボンドらしかった」と言っていた。

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(写真:2002年8月12日、サン・ジョルジョ・マッジョーレ島をバックに。ぷかぷか運河に浮かぶゴンドラたち)

圭子

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