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2011年11月27日 (日)

「まほろ駅前多田便利軒」-無国籍な街、まほろ市-

まほろ市は本作の中の架空の町。映画のロケ地は町田市だ。(原作の三浦しをんさん、町田に住んだ経験がおありとのこと。)まほろの駅前にある「多田便利軒」という便利屋を営むバツイチの多田のもとに、中学時代の同級生の行天(ぎょうてん)が転がり込む。行天も、バツイチだ。

決して成功しているとは思えない若者の二人。この二人が社会の片隅で、再生しようとする姿を私たちは見る。

便利屋はまほろの駅から歩いてすぐだ。(自称)コロンビア人娼婦。麻薬の売人。バスの運行状況に「間引き」がないかどうか妙に気にする老人。赤ん坊を背中におんぶし、一人弁当を売る男。街を牛耳る裏社会のドン。多田と行天を取り巻く社会は、「日本」とも、「この世の果て」とも見える。無国籍な雰囲気が漂う。(多田たちの住む便利屋兼住居も、無国籍な乾いた雰囲気だ。)

「フランダースの犬」のラストを見ながら涙ぐむ多田と行天。親にきちんと愛されていない子供に、「自分が愛されなくても、誰かに愛を与えることはできる」という大人っぽいことを教える多田。このようなシーンを見ていると、「これからも、この絶望的な世界で生きていくことができるかもしれない」と、小さな勇気を与えられる。みんながみんな、正々堂々と語れる過去を持っているわけではない。しかし、どんな道を通ってきたとしても、あきらめず、前を向こう、という気持ちにさせてくれる映画だ。(決して押しつけがましいやり方ではなく。原田美枝子の「愛を乞うひと」を見終わった時も、似たような気分になった・・・)

瑛太を初めて映画できちんと2時間見た。今までは、髪のくしゃくしゃした、おしゃれなトレンディー俳優、というイメージしかなかったのだが、この人は「映画の人」だ、と確認できた。不器用だが、地に足のついている本作の多田のようなタイプの役を、今後もほかの映画で見てみたい。松田龍平と相性も、かなりのものだ。二人が並んで(フロントガラスが割れてなくなっている)車に乗っているシーンの、気持ちのいいこと・・・

多田(瑛太)と行天(松田龍平、怪演!)のこれから「先」の物語も、スクリーンで見ることができれば・・・と期待する。

圭子

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