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2011年11月12日 (土)

「バーレスク」V.S.「ブラック・スワン」-才能のある女性の物語-

クリスティーナ・アギレラの「Beautiful」という曲が大好きだ。聞くと決まって涙が出る。そんなアギレラの映画デビュー作「バーレスク」は気分のすっとするサクセスストーリーだ。

田舎町からL.A.に出てきたアリ(アギレラ)。夢は歌手になること。しかし、コネもお金もない彼女は、ひょんなことからバーレスク(ショーを見ながらお酒が飲める場所)に入り込み、顔見知りになったバーテンのジャック(キャム・ギガンデット!「トワイライト」ではヴァンパイアだった、彼です!)に頼み込み、勝手にウェイトレスをさせてもらいながら、歌手デビューのチャンスをうかがう・・・

このバーレスクの経営者であり、自分もショーで歌ったりする女性テスをシェールがかなりのかっこよさで演じるのだが、このシェール、いくつになっても年齢不詳の魅力を発揮していて、かなりawesomeな女優だ。シェールと言えば、「月の輝く夜に」(1987年作品)。本当に心が洗われるラブストーリーだったな・・・ 共演のニコラス・ケイジが野獣のようであり、また、単純男であり、こういう男と付き合ったら絶対ハッピーだろうな~と気持ちがほんわかする演技をしている。シェールとニコラス・ケイジ、年齢的には20歳くらい離れているのだが、まったくそんなことは障害にならないと思えるほどのナイスカップル誕生物語。そして本作「バーレスク」でのシェールは「月の輝く夜に」の頃よりもしや若返っている!?と思わせるほど。

想定通りの話の流れで、アリはバーレスクの看板歌手にのし上がる。ウェイトレスをしながらも自分の力(歌唱力)を発揮できる機会をちゃんと見逃さず、面白いように成功していく。実際の歌手が歌手の役を演じているので、歌が驚愕するほどうまいのはいわば当然なのだが、見ていてやはり心の底からいい気分になるものだ。田舎から出てきた母を幼いころ亡くした、家族も恋人もいない孤独な女の子が「夢」だけ鞄につめて大都会に出てくる、そして、苦労を重ねながらも、最終的には自分の夢を実現して幸せになる。なかなか日本を舞台にしては作れそうにないベタなハッピー物語だが、たまに血の滴るようなステーキを食べたくなるように、こういうスカッとする映画は見るものに力を与えてくれるので、グー。

同じく才能のある女性の、ちょっとホラーな物語「ブラック・スワン」を見た。ナタリー・ポートマン、こういう映画撮るのってしんどかっただろうな・・・(減量、ということも含め)

ニナ(ポートマン)はニューヨークのバレーカンパニーに属するバレリーナ。振付師のルロワ(ヴァンサン・カッセル)に「白鳥の湖」の女王役に選ばれ、次第にプレッシャーで精神に異常をきたしていく。

場面場面でかなりの頻度で「鏡」が効果的に使用されている。鏡があることで、ある人物を正面から見つつ、横の鏡でその人物が映っている状態も同時に見えたり、鏡にほかの人物が映り、二人の人物を同時に非現実な角度で見たり、と見ていて気持ちが落ち着かなくなる。映画を見るものが、気持ちが落ち着かなくなり、不安な気持ちになる、ということが監督の狙いだとしたら、大成功だと思う。鏡って怖い、とこの映画を見た後感じた。

アロノフスキー監督の2000年の作品「レクイエム・フォー・ドリーム」は私の永遠のベスト映画だ。見た後に気持ちがぞっとする映画。そして、定期的に見たくなる映画。「レクイエム」でも、麻薬のため精神を病んでいく登場人物が、部屋の家電などが動いて見えて怯えるシーンもあったが、本作「ブラック・スワン」でも、ニナが自分の母親の部屋に入ってみると、部屋に貼ってある無数の絵の「顔」がしゃべっているように見えるシーンがある。こういうことは本当に怖い。のこぎりを持った男に後ろから追っかけられるよりも、日常当たり前であるべきもの(壁や家電や家具など)が異常な動きを見せる方が、本当に、怖い。

一瞬誰が演じているかわかりづらい往年のバレリーナ役ベスをウィノナ・ライダーが演じていることに中盤で気づき、驚いた。まだそんなに年齢がいっていないのに、プリマドンナを引退せざるを得なくなるキツイ役をウィノナが演じる。しんどい役だろうが、はっきり言ってこの人の存在感はとんでもない。自分の顔をナイフでガンガン突く、のシーン、女優魂をしっかりと見せてくれた。いろいろあったウィノナ。しかし今後も、「やっぱ、私たちのウィノナは、別格だ!」と感じさせ続けていただきたい。"Winona forever!"

圭子

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