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2012年3月 7日 (水)

「わるいやつら」-怖いのはいつもオンナ-

80年代の映画が大好きだ。シンプルに構成され、女優はみな異様に美しい。複雑な21世紀に疲れた夜は80年代へタイムスリップすることにしている。

本作を見ていて感じたことは、以下の3点だ。

①日本人のセンスがこの30年で著しく洗練されたこと

松坂慶子演じる槙村隆子はファッションデザイナーである。が、彼女の暮らすマンションの部屋のセンスと言ったら・・・ウイスキーでほろ酔い状態で、片岡孝夫演じる信一と電話で夜甘えた声で話す松坂女史。そんな彼女が横たわるソファーや背後のブラインドの「だささ」。IKEAというオシャレインテリアの黒船襲来前は日本はこんなもんだったのだろう。

②どこでもタバコ、の文化

もう記憶にないくらい遠い過去だ、「ビジネスの場でのタバコ」は。信一は銀行窓口のベンチでもタバコを吸う。医者なのに、家ではタバコをすぱすぱ。高級なライターを愛人藤真利子(演じる「たつ子」)からプレゼントされては、すぱすぱ。80年代の映画を見ていると昔禁煙したはずが、カチッとライターで火をつけてぷは~っと一服する至極の時が懐かしく思えてきて困る。この時代の日本人の喫煙率は今よりずっと高かっただろう。タバコは安く、吸える場所も多かった。

③出演者が異様に豪華

ギャラに関して大丈夫なのか?と心配になるほどの豪華さ。もちろん現在の彼らとあの頃の彼らは価値に差があるであろうが、一本の映画の中にこれだけ豪華なメンバーを投入すれば製作側も大変だったであろう。片岡孝夫を運命の女たちに翻弄されるかわいそうな主役に持ってきて、悪い女たちに松坂女史、タランティーノの愛する梶芽衣子姉御、日活ロマンポルノ時代ファンだった方も多いであろう宮下順子さん、若々しい藤真利子、そして信一の離婚調停中の嫁役に神崎愛。クラクラする女性陣に負けない大物は、ほっぺがちょっとふっくらしていて信じられないほど若い藤田まこと(若い藤田まことって初めて見る~)、佐分利信さん、緒形拳、そして印象的な存在感の若き小林稔侍!アガサ・クリスティーもののような出演者の多さが80年代的!(ただ、「多すぎ」なため各キャラクターの描かれ方がやや希薄。)

さて、「わるいやつら」って言うが、一番悪いのは誰だろう?複数の女を夢中にさせてブイブイ言わせる片岡孝夫か?いやいや彼はかわいそうな男だ。かわいそうで後半は「だからお坊ちゃんは甘いんだよ!」と見るものに突っ込みを入れられるキャラだ。怖いのはいつの世も、きれいな顔したオンナたちなのだ。優しい顔した松坂女史。Femme fatale だ。

圭子

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