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2013年4月23日 (火)

「ビッグ・リボウスキ」-Hey, Dude! これからも生きていこうな!-

同姓同名の大富豪と間違えられて、いきなり家に乱暴者が来たり、じゅうたんにおしっこひっかけられたり、その他もろもろ災難にあいつつも、大好きなボウリングとホワイトルシアン、マリファナで人生を乗り切る無職の中年男デュード。そんなデュードと、周囲のかなりおかしな人々を見つつ、「なんとなく、自分も人生を乗り切れるかも。」というほのかな明かりが見えてくる、不思議な映画だ。

ちょっと太り気味で、髪は中途半端な長さ、そして季節感のわからない服装(Tシャツ、短パンに、ざっくりと編んだニットのカーディガン)、髭。しかし、なぜか、強烈な魅力を感じる男、デュード。ジェフ・ブリッジズ、いいわ、むちゃくちゃ。いい感じに年をとっていく男は、本当にいい。(Motley Crue のニッキー・シックスしかり。)

そんな彼は仕事はしていないが、熱心にボウリング場に通い、ボウリング仲間と人生を謳歌している。(ボウリング仲間のベトナム帰りのウォルターと、気弱なドニー。最高。)なぜかラテンのノリで意味もなく腰をセクシーに動かすライバルボウラー「ジーザス」。全員、異常。一度見たら忘れられない人ばかり。普通の人が出てこないのだ。(そこもこの映画を愛す理由でもある。「普通」である必要なんて、ないんだ!)

富豪と間違えられたり、富豪の嫁の「誘拐事件」に巻き込まれたり、富豪の娘(アメリカ版松坂慶子ジュリアン・ムーアの怪演は見ものだ。)との絡みもあり、ストーリーは結構複雑なのだが、難しい筋を追うよりも、ただただ、デュードの開放的なLA の空(って、行ったことないのだが、イメージで・・・)のような無邪気さを見ているだけで、明日もなんとかなる、という気分になる。そういう気分をもらえることって、とても重要だ。少なくとも、私には。

コーエン兄弟の1998年作品だ。本作、10年以上前に一度見たのだが、久し振りに再見して、今(デュードの年頃に近くなった今)の自分の方がよりエンジョイできるな、と感じた。若いときよりも、人生のいろいろな面倒なことが起こる40代の今見た方がいい。生きるのにちょっとしんどくなったときに見ると、もうだめだ、という気分から、「まだ大丈夫だ。」という気分にシフトできる。

かっこいい。その一言だ。デュードはかっこいい。たるんだ体。そして、無職。そんなデュードのゆる~い日々。彼の余裕のあるかっこいい姿は、私たちにものすごく勇気をくれる。天気もいいし、まあ、なんとかなるか。LA のいい天気の中、ホワイトルシアンをちびちび飲んでいる。ボウリングと友だちがいるし、なんとかなる。重要なのは、「abide(死なない)」ことだ。あまりいいニュースもないし、ちょっと油断すると、袋小路に入り込んで、もうどこにも逃げ道はないような気分になる。しかしデュードは「そんな顔しなくてもいいんだぜ。」とホワイトルシアンのグラスを傾けてにんまり笑い、この時代に誰もくれないような、生きる勇気を私たちにくれるのだ。

圭子

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