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2018年1月25日 (木)

「1000日のアン」-アンよ。貴方の予言は全て当たっている!決して流れる血は無駄にはなっていない!-

私はアン・ブーリンが好きだ。ヘンリー8世の6人の妻の中で、一番「人間らしい」キャラクターだからだ。そもそも、この印象は、以前見ていたテレビドラマの「The Tudors」から来る。ナタリー・ドーマー演じるアン・ブーリンは、意地でも「愛人ではなく、正式な妻にしてくれないと、あなたとは寝ません!」と相手がイングランドの王であっても、ひるまなかった。勝ち取った「王妃」の座につき、あとは幸せに暮らしました、という安泰な人生ではなく、王の望む「息子」を生むことがなかなか出来ず、挙句の果てには周囲のでっち上げで反逆罪による処刑だ。なのに、アンは、処刑前にひるむこともない。The Tudorsでのナタリー・ドーマーも、「私は首が細いから大丈夫よね!」といった意味の言葉を発して、このセリフの後こらえきれないように笑っていた。誰が首をはねられる前に、笑えるだろうか!?そして、処刑前の神々しい演説。私がアン・ブーリンのファンになった瞬間だった。

大ファンのアンが主役の「1000日のアン」を見た。1969年公開の映画だ。ヘンリー8世役はリチャード・バートン。女の敵であるヘンリー8世を見事に演じる。アンを演じるのは、現代でもこんな小顔の女優いないのでは?という可憐なジュヌヴィエーヴ・ビュジョルド。アンがとてもよい。運命に翻弄されながらも、強く、プライドが高く、本当は泣きたいときでも、にやっと不敵な笑みを浮かべ、そして、誰もいないところでやっと涙を流す、最高に見栄っ張りで憎めない女を演じている。

まるでNHKの大河ドラマを見ているような、豪華さだ。映画を見ている、というより、本当に、16世紀のイングランド宮廷をのぞき見しているような、そんな錯覚になる。すべての演者が、「演じている」という雰囲気を出さず、その時代の、その環境に、運命にもてあそばれながら、「生きている」ようにしか見えない。豪奢なハンプトン・コートを取られてしまうウルジーも、ウルジーを演じている俳優、ではなく、本当に「ああ、しんどいわ。」と感じているウルジーにしか見えない。良心に従って処刑されるトマス・モアも、演じている俳優ではなく、断頭台に颯爽と登る本当のモアにしか、見えない。すべてがそういう印象だった。

アンは、結局、男の子を生めなかった。生むことは生んだが、死産だった。どうしても世継ぎを生んでほしいと望んでいたヘンリーは、アンに男の子が生めない、と判断し、もっと若く「世継ぎを生んでくれる可能性のある」ジェーン・シーモアに気が移り、邪魔になったアンを処刑することにする。(とんでもない輩だ。)アンはそれでも、自分の生んだ女の子エリザベス(のちのエリザベス1世)が将来素晴らしい王になることを望み、その夢がかなうなら、自分の流れる血は無駄にならない、と思いながら死んでいく。安心して、アン。歴史を過去にひも解く私たちは知っている。貴方の望みはかないます。貴方の可愛い娘は、とんでもなく偉大な王になります。そのあたりは、全く心配しなくて大丈夫ですよ・・・

圭子

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